本「リベラル」がうさんくさいのには理由がある
この本の内容は、雑誌のコラムをまとめているため多岐に渡ります。
冒頭の沖縄戦の裁判のくだりが一番力が入っていたことは間違いないです。
慶良間島の集団自決が軍の命令だったのかという裁判は、以前、そういう論争があったという理解ぐらいで詳しく検証したことはありません。教科書問題にもなった話だと思います。
結論から言えば、慶良間島の集団自決は当事者への事実確認が不十分(ここでリベラルへの批判があります)なまま出来上がった軍命令説が、証言者の死後の手記により覆されたとまとめられています。当時の軍の責任者を、島の人が後日、島の慰霊祭に招くほど島の人から憎まれてはいないという事実からも、妥当性があるのではないか。